内川コピペ大坂夏の陣編。
大坂の陣への軍事考察 その2 より。
282 :名無し三等兵:2009/10/20(火) 03:58:36 ID:??? 本拠地、大阪城で迎えた夏の陣 先鋒木村が討ち死に、後詰も勢いを見せず旗色は明らかに敗勢だった 大阪城天守閣に響く淀殿のため息、どこからか聞こえる「最早、腹を切るしかない!」の声 無言で陣地に押し戻される足軽達の中、真田信繁は独り本陣で泣いていた 信濃の国で手にした栄冠、喜び、感動、そして何より信頼できるあの・・・ それを今の大阪城で得ることは殆ど不可能と言ってよかった 「この情勢如何する・・・」信繁は悔し涙を流し続けた どれくらい経ったろうか、信繁ははっと目覚めた どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たい床机の感覚が現実に引き戻した 「おお、戦さ場に戻らねば」信繁は苦笑しながら呟いた 立ち上がって伸びをした時、信繁はふと気付いた 「む・・・?旗印が・・・?」 本陣から飛び出した幸村が目にしたのは、埋め尽くさんばかりの兵士が掲げる六文銭とそれに混じった武田菱だった 千切れそうなほどに槍が突き上げられ、地鳴りのようにときの声が響いていた どういうことか分からずに呆然とする信繁の背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた 「源次郎、何をしておる、早く行くぞ」声の方に振り返った信繁は目を疑った 「お・・・親父殿?」 「なんだ源次郎、まだ日は高いぞ?」 「さ・・・左衛門尉殿?設楽が原で討ち死にされたはず…」 「如何した源次郎、いつ兄上が討ち死にしたと?」 「兵部丞殿・・・」 信繁は半分パニックになりながら陣地を見下ろした 右翼に陣取る真田信綱 左翼には真田昌輝、後詰に控えるのは馬場信春に内藤昌豊、本陣に控えるのは父、真田昌幸と武田信玄! 暫時、唖然としていた信繁だったが、全てを理解した時、もはや彼の心には雲ひとつ無かった 「勝てる・・・勝てるのだ…徳川めが目に物見せてくれる!」 高坂弾正から兜を受け取り、山県昌景と競うように先駆けに走る信繁、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった・・・ 翌日、本陣で冷たくなっている信繁が発見され、秀頼は静かに自刃した。